三鷹駅正面の通りから一本入ったところにある。庵主はほぼ17−8年ぶりにこの店を訪ねた。 当時、確かカウンターだったと思うが、えらく少ないそばだった記憶がある。しかし、その当時ですら、その時食べたそばの味や色や歯ざわりが忘れられないほど印象に強かった。 その当時はたしか、山葵も自分で擦らせていただいたような気がするが、今回は違った。 ご店主は23年前に脱サラでこのお店を始められたそうだが、庵主が伺った当時はそういう意味ではまだお店を |
始められてからそんなには経っていなかった頃だったのだなと思うと感慨深い。 確かに、ご店主は歳もとられたが、相変わらず俳優のような男前は変わらず、それに円熟味が加わったような印象を受けた。店の構えは変わったかどうか全く記憶にないが、写真のような渋い造りで、ご主人の人柄、そばの味とマッチした風情である。 「せいろ」をいただいた。相変わらずのコシ。ちょうどよい切り幅。ちょうどつまみやすく「ちょぼ6つ」に小分けされて盛られてくる気遣い。八王子「車屋」のところでも書いたが、そばの盛り方ひとつでも、美しく食べ易い盛り方もあれば、それだけ見れば味まで想像できてしまうような、貧相な盛り方もある。 そばの風味を口一杯にほうばりながら、つゆなしでどんどん食べ進んでしまう。残り2ちょぼと言う時にようやくつゆ、薬味への箸が伸びる。 つゆも申し分ないコクと香りである。麺にもしっかりと絡む。完成度の高いバランスである。 このお店、このページを始めた当初から早く掲載したかったが、場所がら遅くなってしまった。お近くの方はぜひ、夜の酒肴も楽しむべくお訪ねになることをお勧めする。庵主、自信の一店である。 三鷹市下連雀 3-32-17 0422-46-3602 (地図は左の住所をクリック) 水 休 12:00-14:30 17:00-22:00 |