このお店はやはりユニークと言えるだろう。古式蕎麦は大根のおろし汁に生醤油を垂らし、それに削り節やねぎを入れていただく。また、そばは甘皮まで完全に引き込んである(のだと想像する)ため、本当に黒く、表面がざらっとした感じである。食してみるとほどよい歯ごたえと口に広がるそばの風味がなんとも言えない。そして、外見とはことなり舌ざわりには「ザラッ」とした感じがなく極めてスムーズである。 最初は「本当にこれで食べるのか?」と思った独特の汁もあまりのおいしさに新鮮な驚きを禁じ得ない。江戸時代の初期(それとももっと前?)にはこうして食べていたのだろうか?と想像しながらいただくだけで興味をそそられる。 |
また、頑固そうなご店主と奥様、そして何よりご夫妻のお嬢さんだろう(と思う)の礼を尽くした心のこもった応対が強く印象に残るのである。
また、ご店主はそば打ち教室も開いていらっしゃるようだ。きっと、古式蕎麦のファンがどんどん増えていくに違いない。
とにかく美味しいのでぜひお試しあれ。 |