麻布十番「松玄」    住所・地図等へ    全店一覧へ

Matsugen02.jpg (6688 バイト)
   東京デザイナーズ・レストランVol 5に掲載されていた、デザインの入ったお店である。店内はさすがに個性ある造りとなっており、ほとんど(ひょっとしたら全部)がカンウターである。「そばの打ち場」と「魚の干物を焼く場所」(何と呼ぶべきか、まさか「焼き場」でもあるまいし)をぐるっと取り囲むようにお客が座る。大型の木鉢と延し棒三本が打ち台の上にオブジェっぽく置いてある。   客層はいかにも「十番」という感じの「知性」も「金回り」もそれなりの、油ののった若いめ(若くはない)の女性が多く、それをとりまく、これまた十番的な「ちょっと自由業」っぽい男性がバラバラと。なんとなく女性2に男性1という感じである。(ちょと庵主の視点までデザ・レスっぽくなってしまった。いかんいかん...   それと←写真。ちょっと露光不足でピンボケ。とってもおしゃれな入口なのにこれではイカン。)
   さて本題の料理である。 湯葉、ざる豆腐、そば味噌(焼き味噌)、板わさなどなど蕎麦屋らしいメニューが続く。湯葉は九段一茶庵と同じ仕入れではないかと思うほど味、盛りつけは酷似している。つまり美味しかった。それ以外はすべて、1.5流。特に、そばがきはコンセプトがはっきりしない出来栄えでいただけなかった。連れはそばがきを「見たことも、聞いたこともない」というので、食べさせてみたが生涯自分から「そばがき」を注文することはないだろうと思うと残念である。しかし、その連れが「干物」を拒否したので、そっちを食べることができなかった。多分それが当店の相当な売りなのだと思う。見るからに美味しそうであった。従って、それを食べずに当店をジャッジすることは失礼に当たると思う。

   「そば」は「もり」を頂いた。手打ちとしては一流と思う。細めの切りで清冽な口ざわりとのど越し。そばだけ頂いてもきっと満足のいく味だと思う。しかし、酒肴は別にして、純粋にそばを食べる場所を「十番」で選ぶ場合には、当たり前だが、当店ではなく、更科堀井総本家まで歩くことになる。そばに行く前の酒肴類とデザイン、そして〆に「なかなか、いける蕎麦」というのがこの店のコンセプトであろう。それにしてもお客はザクザクやってくる。連れの特性を見極めた上で行くには素晴らしいひとときを過ごすことができるお店である。またぜひ伺って、今度は干物を頂いてみたい。混み合っているので予約を忘れずに。(2000.4.2)

港区麻布十番3-11-12 仙台坂オークヒルズ1F (地図は住所をクリック) 03-3457-5690
<休み>月曜 <営業時間>11:30-14:30、17:00-23:00、土曜11:30-23:00
日曜11:30-21:00

全店一覧へ

Home