ちょっと迷ったが、大阪に詳しい方とご一緒だったため、無事着いた。 構えもご覧のとおり落ち着いているのだが、店内はもっと素晴らしい。天然の木がうまく使われており、本当にほっとできる店作りである。 ご主人のコンセプトとデザイン力が見事にマッチした素晴らしい店内に一歩足を踏み入れた瞬間から、そばの香しいかおりがただよってくる。 |
そして、頂く前からこのお店のレベルの高さとご主人のそばに対する意欲が伝わってくるような、そんな雰囲気がある。 辛味大根をいただいた。そばはちょうどよい切り幅。しっかりしたコシ。そして何より爽やかなそばの香りが鼻腔一杯に広がる。水もいい。そばだけで、十分味わうことができる。極めてレベルの高い仕事と思った。 |
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戸隠産辛味大根そば | 打ち手は若い。しかし、この完成度の高 | |
さはどうしたものか?彼の師匠である高橋邦弘氏が手ずから打ったそばを庵主はまだいただいたことはない。しかし、この若きお弟子さんの打たれたそばを頂くとき、その指導力の高さをひしひしと感じた。「なにわ翁」とはよく言ったものだ。これ以上のそばを長坂に行けば味わえるのだろうか? つゆも文句ない。出汁の香りもいいが、麺への絡みも辛味も十分。庵主はかねがね、広尾「箱根暁庵」などのつゆに対して、 |
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丹波つくね芋の山かけそば | それが、高橋氏直系のお店と知りつつも、 |
「つゆ」の弱さを感じてきたし、本探訪の中でもそれについて語ってきた。しかし、当店の「つゆ」は素晴らしい。力のあるそばに十分に伍して行ける絡み力と、そして心地よい出汁の風味。このふたつが両立できる「つゆ」と「麺」の組み合わせはありそうでないものだ。 辛味大根の後「山かけ」を頂いた。そばやつゆだけでなく、これらの素材も素晴らしいものを使っておられる。従って、本来は夜伺って、酒肴も十分に堪能してみたいものだ。 大阪市北区西天満4-1-18 06-6361-5457 (地図は住所をクリック) 日曜休。月曜休(但し、祝日の場合は営業) 11:00-19:00 |