稲荷町の交差点からすぐの、なかなか風情あるお店である。カウンターに5席ほど。テーブルに6席ほどか。こじんまりとした中にもご店主の思いが込められた店造りである。 焼き蕎麦味噌、蕎麦菜のおひたし、薩摩揚げ、などを頂いた。 酒肴はいずれも非常に美味しかった。しゃもじに塗り盛られて焦げ目がつくオーソドックスな焼き味噌だが、いろいろな具が仕込んであり奥の深い味わい。蕎麦菜は「そばのかいわれ」のことであるが、これもあっさりと美味である。最後にかなり待たされたが、お手製の薩摩揚げ。これも出来たてだけのことはあり、ちょっと普通の薩摩揚げとは食感からして違う。練り製品っぽい粘りがなく、むしろサクっとした感じ。いかにも今作りましたという新鮮さがいい。 さて、珠玉の酒肴を楽しんだ後はそばである。 |
「せいろ」を頂いた。上品に打たれた二八。北海道沼田産の蕎麦を石臼で挽いたという蕎麦粉である。コシはややソフトだが決して柔(やわ)ではない。ちょうどいい切り幅。色はおとなしく白い。 つゆも風味豊かでしっかりしている。麺とのバランスもいい。のど越しさわやかな蕎麦であった。 落ち着いた店内にもの静かなご主人と奥様(か?)。通ってみたくなる、ほっとできるお店である。 台東区東上野5-4-20 03-3841-6450 (地図は左の住所をクリック) 月・火 休 11:00-14:30 18:00-21:30 |