▽最近何度も続けて伺っている。その度の感動については掲示版にも記述してきた。改めてそれらをまとめたいと思うがここでは、珠玉の酒肴とそばの写真を一挙に掲載する。竹やぶ、写真集である。 (左の写真が中休み中のものであることは改めてお詫びする) ▽(一度目の往訪時の記述) とうとう伺う機会を得た。しかも夜。柏の「竹やぶ」とは女将さんが親類筋とのこと。ちなみに 恵比寿「竹やぶ」は柏の系列だそうな。あいにく1日限定20枚の田舎 |
はなく、もりをいただいた。一枚の量が少なめなのは当たり前としても、毎日店内においてある電動石臼で挽かれるという新鮮なそば粉の放つ香りの高さは絶品である。もり一枚はつゆを全く使うことなく芳醇なそばの香りを口一杯に広げるだけで十分に楽しめる。そして、その次は見るからに美味しそうなわさびをそばに載せて、ちょっとつゆをつけて食べて見る。こうするとそばそのものもまた全く違う表情をみせる。わさびは伊豆産とのこと。この絶品のわさびでもう一枚。そして最後はねぎとつゆでもう一枚と結局さんざん肴をいただいたにもかかわらず、もり3枚をいただくこととあいなった。そばの芳醇なかおり、清冽な口ざわり、爽快なのど越しも素晴らしいが、さらにその蕎麦と互角以上な迫力をもつつゆの素晴らしさに庵主は感動した。箱根「暁庵」でつい感じてしまう「香りは素晴らしいが、蕎麦の素晴らしさに比してどことなくひ弱な感じのするつゆ」に対するある一定の答をここ「竹やぶ」で見つけたような気がする。このつゆの素晴らしさは恵比寿「竹やぶ」のところでも書いたとおりである。瀬戸内方面出身の庵主は元来「かつおだしの風味」をこよなく愛するのであるが、そのだしの風味を前面に主張しながらも、つゆ全体がもつべき「麺へのからみ力」というものも兼ね備えているのが「竹やぶ」のつゆであろう。ご主人曰く「それは○○の違いでしょう...」とのことであるが、その奥義は若き息子さんにのみ伝えられるものであろう。さて、そばとつゆの話ばかりになったが、酒も肴も素晴らしい。日替わりでおいしいお酒を供しておられるが、この日は「天狗舞」をいただいた。まったりとした「ざるどうふ」、厚手の銅版の上で、炭であぶりながらいただく「焼き味噌」、玉子焼き、白子の天ぷらなどなどどれもこれも超絶品である。この日はメニューにない岩海苔の焼き海苔(ちょっと変な表現?!)を特別に頂いたが、これもまた「海苔にはこんなにコクがあったのか!」思うような深い味わいであった。
まだまだ、書き切れないないほど書きたいことはあるのだが、ぜひ一度行ってみることをお勧めする。そうそう、店内奥の坪庭も素晴らしい。 足立区千住河原町7-12 (地図は住所をクリック) 03-3888-5897 |
千寿「竹やぶ」の自慢メニューの一例 | |
「いたわさ」 数々のサンプルの中から若主人が選んだ逸品。これに伊豆産「赤軸山葵」の擦りたて。 |
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「にしんの山椒煮」 文句無く絶品のにしん。5日間程度煮るそうな。黒いのは煮るときに使った昆布。これもまたいける。 |
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「そばがきのいそべ巻き?」
名前に自信がない。ふわふわのそばがきを磯辺巻きにしていただく。 |
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「せいろ」
コシ、風味、エッジ感全てにおいて素晴らしい。大鹿村の蕎麦で打たれたせいろ。つゆは出汁の風味を活かしながらも、しっかりと麺に絡む力強い仕上がり。麺とのバランスは絶品。 |
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「かけ」 「究極のかけ」と呼んで間違いない。一口つゆを口に含んだだけで庵主が言いたいことはお分かりいただけると思う。かけ汁専用の返しを一番出汁と合わす。麺にもしっかりと味が乗る。添えられた青々としたネギとレモン水が絶妙の心遣い。
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「ランプ」(番外) 若主人お手製のランプ。店内の床にさりげなく置いてある。詳しくは、彼のページに。 |